導入事例

NPO法人 富士山測候所を活用する会さま

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厳しい制約下の研究を支える
電力に問われた“条件”とは

富士山の山頂にある測候所を、学術研究や教育などの拠点として有効活用することを活動目的とするNPO法人。大気化学や天文学、放射線科学、大気電気学、高所医学、スポーツトレーニング学、地震火山学など幅広い学問領域の研究や教育を推進している。限られた予算で最大限の研究成果を挙げるためにできるだけ経費を削減しなければならないなど、運営には苦労もつきまとう。そんな同NPOだからこそ、電力自由化に着目した――。

無人化された富士山測候所を
引き続き活用するために

「富士山測候所を活用する会」は、主に富士山測候所(以降、測候所)を学術研究の拠点として活用する研究者が会員になっています。 気象庁によって建てられた測候所は、1932年から気象観測を開始しました。 1964年に「富士山レーダー」が設置されてからは、台風など気象観測に威力を発揮してきました。時代は変わり、気象衛星が打ち上げられてからは徐々にその役割は減り、1999年にレーダー観測が停止されました。老朽化が進んだ施設は維持費もかかることなどから、2004年に測候所は無人化されてしまったのです。
ショックでした。測候所は気象庁による気象観測だけでなく、関係する様々な研究者が大気観測などの拠点として利用していて、すぐさま測候所を利用している研究者らによって「富士山高所科学研究会」が組織され、政府など各方面への継続利用を働き掛けました。国会議員に議員立法まで要請したほどです。その甲斐あって、国有財産の貸与に関する法律が改正され、2005年に同会が母体となって当NPOを設立し、借用資格を獲得することができたのです。これで、晴れて測候所が引き続き利用できるようになりました。NPO設立時の理事長や事務局長らの努力には、大変感謝しています。
ただ、それで万全というわけにはいきませんでした。資金という大きな壁が立ちはだかったからです。継続利用が決まって以来、測候所は基本的に毎年7月1日から8月31日までのたった2ヶ月間だけしかオープンしていません。2ヶ月間だけで約3000万円もかかってしまい、ギリギリの状況だからです。

難題解決への糸口。
その一つの答えが
エネットへの切り替え

施設で使用する電気も稼働期間の2ヶ月間だけ通電させています。使用量は2ヶ月で10,800kWhほどですが、その大半は測定機器の電源に用いています。あとは、利用者や夏場に測候所を維持管理する山岳スタッフのライフラインですね。ちなみに、通年で測定する必要のある研究者チームもありますが、バッテリーを設置すると共に太陽光発電パネルを設置して独自に賄っています。また、非常用にガソリンを使用する発電機も備えていますが、本当に非常時だけのもの。排気ガスで大気観測が不可能になってしまうからです。
この電力を、2016年4月よりエネットさんからの供給に切り替えたのは、少しでもコストを削減したいとの思いからでした。
きっかけは、電力の全面自由化を知ったことです。「東京ガスが電力を販売する」という情報に接して、「なぜガス会社が?」と疑問に感じました。そこで調べてみると、エネットという新しい電力会社ができ、経営母体がNTTファシリティーズ(当時)や東京ガス、大阪ガスという大手で、新電力会社でNo.1のシェアという実績があることがわかりました。
実は、測候所は高圧の契約に該当し、高圧は以前から自由化されているということを当NPOの事務局の誰も知りませんでした。もっと早く知っていれば、と忸怩たる思いです。しかし、少しでも電気料金が削減できるのならばと、さっそく販売代理店も手がける東京ガスの営業担当者に来てもらいました。ほかにも新電力があることもわかりましたが、経営母体や実績という信頼性で、エネットさんに絞りましたね。

左:富士山測候所の開所に備え、庁舎内の事前点検
右上:ハイボリュームエアサンプラーを設置する研究者
右下:観測機材やPCなどを据え置き・調整し設置する

1日たりとも電気は止められない
“電気の信頼性が変わらないこと”が
新電力切り替えの決め手に

新電力に切り替える決め手が“電気の信頼性”なのは、当NPOの存在意義にかかわる理由があります。先述のとおり、測候所が稼動するのは1年のうち2ヶ月間だけですが、その期間にあらゆる利用者が公平に使えるように綿密なスケジュールを立てます。研究者にとっては非常に貴重な機会となるわけです。1日たりとも電気が届かず測定器が動かなくなる事態だけは避けなければなりません。そのために、毎年5~6月頃、雪解けと共に山岳スタッフに通電試験をしてもらいます。クローズしている間に、電柱の倒壊や小動物が設備に入り込んで壊す、建機がケーブルを切断するといった事故が発生し通電不能となっていることがあるからです。富士山にも野ネズミが生息していて、厳寒の時は暖かい設備内に入り込んでくるんですね。
測候所が稼働している間にも、トラブルの発生は十分考えられます。以前、そうした事態が起きた時、東京電力などに連絡し、すぐに対応してもらって事なきを得てきました。エネットさんに変えることでその対応がどうなるのかが最大の懸念点でしたが、説明にきてくれた担当者の方の「送電網などの設備は、今までと変わらず東京電力のものが使えます。トラブル発生時も従来と変わらず東京電力が責任もって対応します」という言葉に、胸をなでおろしました。

LNG発電が中心であること、
使用量の“見える化”も大きい

エネットさんの電気がCO2の発生が比較的少ない高効率なLNG発電を中心に構成されていることは、環境研究に関わる当NPOにふさわしいこともエネットさんに決めた要因の一つでした。さらに、以前は基本料金に関わるピーク電力を知るすべがありませんでしたが、エネットさんが提供してくれる電気使用量の“見える化”を利用することで、ピーク電力を削減する工夫ができることもありがたいです。リモートで電力使用量が見えるエネットさんの場合、東京のオフィスから測候所の電力使用量がモニターできるわけです。オーバーしそうな時、東京のスタッフが測候所に電話して「ちょっとスイッチ切ってください」と指示するといったように、現地に常駐することなくリアルタイムに把握し対処できるのです。
なお、測候所に通じる電気ケーブルは、途中で枝分かれして小山町の山小屋や駐車場、山頂にある環境省のバイオトイレにも使われています。測候所を所有する気象庁も含め、こうした関係先にもエネットさんへの変更はスムーズに認めてもらえました。ユーザーとして同じメリットが享受できるわけですから。営業担当の方が説明のためによく動いてくれて、助かりましたね。今後は、枝分かれした先の消費電力の内訳も“見える化”できるとなおいいと思います。さらなるサービスの充実に期待しています。
測候所では、いま問題となっている中国のPM2.5をはじめとする大気汚染の状況など、国民の生活に影響を及ぼす観測研究を行っています。それを支える電力を、以前の信頼性のまま、より低コストかつ環境にも配慮して使えることは、とても意義深いと思っています。今後も、エネットさんには我々の活動を支えていただきたいと願っています。

左上:機材の熱で室温が上昇するため、外気を取り入れ
左下:設備管理会社による損傷を受けた高圧埋設ケーブルの修復作業
右上:1号庁舎2階に設置された観測機器
右下:3,585m付近で設備管理会社による高圧埋設ケーブルの点検作業
事務局長 三浦 和彦 様

Interview

事務局長三浦 和彦 様

1955年、青森県八戸市生まれ。東京理科大学理学研究科修士課程修了、理学博士。東京理科大学理学部教授、総合研究院大気科学研究部門長、日本エアロゾル学会副会長。専門は大気物理学。自由対流圏エアロゾルの気候影響、大気エアロゾル粒子の光学・化学組成に関する研究に取り組む。社団法人環境科学会論文賞など受賞多数。

NPO法人 富士山測候所を活用する会 東京事務所(事務局)
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-6-9 DIK麹町ビル901

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    2018年に国内金融機関では初となるRE100に加盟。2019年1月に、使用電力の全量をエネットのEnneGreenに切り替えたことで、100%再エネ化を実現し国内企業初のRE100を達成されました。

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    エネットの電気に切り替え、更に、AIを活用した省エネルギーサービスEnneteyeをご利用いただいた結果、無人多店舗型ビジネスの課題を解決されました。

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